2013.10.27 Sunday

Be Bop Deluxe At The BBC 1974-1978

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    このところ、秋になると色んな復刻アルバムやら、発掘盤、そしてボックス・セットが大量に発売になる。いつ頃からそうなったのかははっきりおぼえていないが、昨年はクリムゾンの「太陽と戦慄」、ピーター・ゲイブリエル「So」ボックス、一昨年はビーチ・ボーイズの「スマイル・セッションズ」、さらにもう少しさかのぼれば、2009年のビートルズのリマスターCDボックスもこの時期だった。

    おそらくクリスマス商戦が少しずつ早くなり、この時期に発売するのが良いとなったのだろう。来年のカレンダーが秋には売り出されるようになったのと同じということだ。


    さて、今年もそんな大量リリースのうち何点かを購入したが、最初に届いたのはビーバップ・デラックスのBBC音源4枚組である。74年から78年にBBCに残されたライブ音源が年代順に3枚のCDにまとめられ、さらにDVDには75年7月、76年1月、76年11月、78年2月の映像が収録されている。

    すなわち、2002年にリリースされた発掘ライブCD、'Tremulous Antenna'の拡大版にあたるわけだ。実のところ、その選にもれたテイクだからと実際に聴くまでは大して期待していなかった。そして視覚効果を重視するバンドでもなかったので、正直なところDVDを最後まで見ていられるのだろうかと懐疑的でさえあった。

    しかしいざ一枚目を聴き始めるとそんな不安は一気に霧散した。'Tremuloul Antenna'に収録されてないテイクも何の問題もなく、むしろ全体の流れが聴けるようになったことでライブの臨場感が増した。映像も久々にまとめて見ると楽しめた。ビル・ネルソンのワンパターンなギターソロも全開、そしてベースのチャーリー・トゥマハイも元気に飛び跳ねつつバッキング・ボーカルもこなしている姿が見れて楽しい。




    一昨年にはこんな曲もギグで披露していたとは。風貌は随分変わったが、ギターも声も健在なのが嬉しい。

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    2013.09.06 Friday

    ポール・キャラック - A Different Hat

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      数年前、ヨーロッパ行きの機内ラジオの番組表を見ていると、その中にポール・キャラックの特集を見つけた。

      ポール・キャラックを初めて聴いたのは、マイク&ザ・メカニックスのファースト・アルバムでのことである。実はそのLPは当時FM番組のプレゼントに当選して手に入れたものなのだ。しかしその当時、実を言うとキャラックの歌声にはさほど魅力を感じなかった。

      しかしそれからしばらく経ち、ロジャー・ウオーターズがベルリンにて開催した「ザ・ウオール・コンサート」でキャラックの歌う「ヘイ・ユー」を聴いてから、彼の声に惹かれるようになった。それ以来、アルバムは持ってはいなかったものの、ラジオなどで彼の歌が流れるたびに好きになっていった。

      そんなわけで、飛行機で心地よく過ごすのに最適なのは彼の歌だと思い、機内ラジオのチャンネルを合わせたのだった。

      その番組では進行役をキャラック自身が務めていた。そして最初に紹介されたのがこのアルバム、A Different Hatだったのだ。そこではスタンダードや彼自身の過去のヒット曲などがオーケストラをバックにしっとりと歌い上げられていく。どの楽曲も心地よいのだが、その中でも極めつけはジェリー&ザ・ペースメーカーズの「太陽は涙がきらい(Don't Let The Sun Catch You Crying)」だ。自分にとっても大のお気に入りであり、それを大のお気に入りのシンガーが歌う、そしてアレンジも申し分ない。この曲がかかった時、このCDは絶対買わなくてはいけないと確信した。

      このアルバムでのキャラックの歌が特に素晴らしいのは、全体的にキーを低めに設定しているからだろう。彼は声域が広いので、普段バンドで歌う時には彼の声域の高いところに集中しているのだが、それが彼の声の魅力を半減させていた。しかしオーケストラをバックにしっとり歌うというコンセプトのためか、キーを下げたのが正解だったというわけだ。

      収録されているのは「ムーン・リバー」といった超有名曲、ニーナ・シモーン、ピーター・ゲイブリエル他多数にカバーされているランディ・ニューマン作の「悲しい雨が(I Think It's Going To Rain Today)」、ボニー・レイットのヒット「夕映えの恋人達(I Can't Make You Love Me)」、そしてイーグルスに提供したオリジナル楽曲、または過去の再演などである。


      秋になったら聴きたくなるアルバムである。




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      2013.01.28 Monday

      イン・ザ・セイム・ボート/ZUM

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        ZUMとしては4年振り(前作はダウンロード販売のみのライブ・アルバムだったので、CDでは6年振り)となる「イン・ザ・セイム・ボート」が発売された。これほど時間がかかった理由は、20062007年はロバート・フリップ・サウンドスケイプス&リーグ・オブ・クラフティ・ギタリスツのメンバーとしてツアーに参加していたこと、そしてその後レパートリーをカバーからオリジナル中心にシフトしていくことに路線変更を行ったこと、さらに最初のレコーディングの結果に満足がいかず、結局翌年に録音をやり直したことなどがその理由である。


        路線変更にあたっては、ロバート・フリップからグループ名を変更してはどうかとの助言もあった。ロバート曰く、「バンド名はそのバンドの音楽性を代弁するものでなくてはならない。」ということだ。まずコンセプトを決め、それに則って曲作り、バンドのヴィジュアルやイメージ作りを行わなければならないというのは当然のことである。ある意味バンド名は会社名・ブランド名なのだ。「ソニー」「パナソニック」のように名前を聞けばそれが何を売る会社かイメージできるのが望ましい。ルシアーノはロバートがバンド名を変えて成功した具体例の一つとしてとして、ザ・ツーリスト→ユーリズミックスを挙げたという。ロバートはZumという名前はピアソラを演奏するグループというイメージが強いので、強力な名前があった方がいいと言ったのだ。しかし散々議論した末、結局Zum(ズム)の名前を継続使用していくことにした。


        さて、最初の録音は200911月にドイツ・ドレスデン近郊のスタジオで始まった。そのスタジオはこれまでに使った中でもベストで、木造で天井が高く、アコースティック・ギターの響きが本当に素晴らしいのだ。できればそこで全て収録したかったが、まだレパートリーが揃っていなかったのが悔やまれる。そのセッションで今回収録されているのは3. Bad Boy, 13. Arashi no Mae, 23. Back In The USSRのみである。3では一切人工的リバーブを付加していないことからも、いかにそのスタジオの響きが優れていたかを想像できるだろう。


        今回収録のオリジナル曲は大きく分けて、

        1. ルシアーノが中心に作ったフォルクローレ調の楽曲

        2. 自分が用意したプログ-ファンク- メタル調楽曲

        3. さらにインプロヴィゼーションの3種類である。
          2. Broken Funkは自分なりに新生Zumのコンセプトは何かを考えた時にたどり着いた「自分たちの得意分野・特殊性は何か?」=「サーキュレーション(ギター・クラフト独自のテクニックで11音を一人一人に割り振って演奏すること)+変拍子+ファンキーさ」をテーマにしている。


        1, 4, 6, 12, 18, 21はインプロヴィゼーション。一昨年のレコーディング時、約30分の完全即興演奏を2回行った。その時の良い部分をいくつか切り取ったのがこれらである。セッション時にはまだアルバム・タイトルも決まっていなかったのだが、「イン・ザ・セイム・ボート」に決まった後にこれらセッションを聴き返すと、偶然タイトルにふさわしい流れができることを発見した。船を漕ぎ出して大海を航海する様子、穏やかな天候に心地よい船旅、嵐の前の静けさなどである。そして実際に書かれた楽曲をその間に配置すると、船旅を続けながら船上で起こる出来事や、寄港して体験する異国の様子、そして嵐をくぐり抜けて旅を終えて・・・といった物語がうまく出来上がった。

        編集・ミックスは自分が担当し、マスタリングはマドリッドのマルティン・デ・アギーレに、カバー・デザインはバンクーバーのパブロ・マンデルに毎度のことながら依頼した。彼らにはいつも締め切り間際に厳しいスケジュールながら快く引き受けてもらい、本当に感謝するばかりである。

        さて、自分はこのテーマを掘り下げてさらに数曲準備中なので、次回作までは4年もインターバルを置く事はないだろう。

        2012.06.27 Wednesday

        冨田勲 「月の光」SACD

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          昨年の「惑星」に続き、SACDリイシュー第2弾はドビュッシー作品集の「月の光」である。

          「惑星」もそうだったが、今回も期待を裏切らない素晴らしいサラウンド・ミックスである。

          昨年冨田氏のセミナーに参加した際、氏が語っていたが、幼少時に中国(回音壁)で体験した不思議な音響体験が、その後彼を4チャンネルミックス〜サラウンド・ミックスに向かわせたという。回音壁での音の響き方は、遠くで鳴っている音がすぐそばで鳴っているかのように聞こえたりするらしい。それがきっかけとなり、氏の音響感覚を研ぎ澄ませたのだろう。

          昨年リイシューされた「惑星」は、自分がこれまでに体験したサラウンド・ミックスではベストと言えるが、「月の光」も負けず劣らず素晴らしい。オーケストラ、バンド編成だと各楽器の定位のさせ方が難しいところだが、シンセ多重録音なので各音源をどこに配置させても違和感がないのが強みでもある。

          しかし単にそれだけではない。あの当時からムーグ・シンセの音作り、エフェクトのセンスが優れていたように、彼の音響感覚は人並みはずれて鋭いのだ。主旋律だからといってフロント中央とは限らない。前後左右いろんなところから飛び出してくる。そして一つのメロディを違う音色で重ねたりパンで飛ばしたり、360度まわしてみたり、また突然耳元で囁きかけたりと、これほどサラウンド効果を生かしきった音楽は他にはない。

          氏曰く、これらのミックスは前後左右どこを向いて聴いてもいいように作ってあるとのことだ。一度聴いたら2度目は寝転んで横を向いて、その次はリアに向かって聴いてみたりと、一つのミックスで何通りもの楽しみ方がある。

          嬉しいことに、第3弾として「展覧会の絵」もリイシューされることがアナウンスされている。また一つ楽しみが増えた。

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