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2014.01.05 Sunday

キング・クリムゾン The Road To Red

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    2009年から始まった怒涛のクリムゾン40周年再発シリーズ、2013年今秋は「USA」の超拡大版である本ボックスが発売された。それもCD21枚+DVD1枚+Blu-ray2枚の計24枚組というシリーズ最大のボリュームとなった。

    最初にこのボックスのリリースが発表された時、2009年に40周年シリーズ第一弾の一つとして「レッド」は発売済だったのに、何故また内容が重複してボックスが出るのか疑問だった。

    40周年シリーズの良いところは:
    1.5.1サラウンド・リミックス収録
    2.新ステレオ・リミックス収録
    3.前回「30周年シリーズ」としてリリースされたオリジナル・ミックスのリマスターも収録
    4.さらにアウトテイク、別ミックスなどのボーナス音源収録
    である。

    だから過去の30周年シリーズを持っていてもそれらを安心して処分できる(と言いながらまだ処分していないが・・・)。さらに豪華版ボックスにはこれらに加えて英国初回盤から取り込んだハイレゾ音声、未発表ライブ音源その他も収録されていたので、ボックスと単体両方買う必要もなかった。よく他アーチストのこういった再発では、ボックスを買っても単体にしか収録されていない音源があったりするので、両方買う必要があって非常に困る場合が多い。その点、ロバートはそういうことのないように配慮していると思っていたが、今回は重複内容があるように思えたので、ボックスは見送ろうかと思ったのだ。

    しかし内容をよく見てみると、ボックス収録「レッド」本編は2009年版にはなかったBlu-rayオーディオ、しかも24bit/192KHzでの収録なのだ。さすがはロバート・フリップ、その辺の整合性は取れている。


    CDには:
    1.1974年米国ツアーから16公演分のライブ音源(うちアズベリー・パーク公演は2種類のミックスを収録)
    2.スティーヴン・ウイルソンによる「レッド」ステレオ・リミックス

    加えてDVD(音声のみ)には:
    1.アズベリー・パーク公演2種ミックスの24bit/96KHzまたは24/48
    2.「USA」30周年リマスターの24/48
    3.「USA」英国オリジナル・アナログ盤から取り込んだ24/96

    さらにBlu-ray(音声のみ)には:
    1.CD収録のうち5公演分の24/192ハイレゾ(アズベリー・パーク公演は新ミックス24/192と旧ミックス24/48両方)
    2.「USA」30周年リマスターの24/96
    3.「USA」英国オリジナル・アナログ盤から取り込んだ24/96
    4.スティーヴン・ウイルソンによる「レッド」ステレオ・リミックス24/96
    5.2009年「レッド」5.1サラウンド・ミックス
    6.「レッド」30周年リマスター24/96

    が収録されている。

    すなわち、タイトルこそ「レッドへの道程」だが、これは「USA」の超拡大版+ツアー直後に録音された「レッド」の新ミックスと考えるべきなのだ。今年初めだったか、ロバートが日記で「レッド」リミックスに言及し、近々リリース予定であることを書いていた。実は40周年シリーズで「レッド」だけはステレオ・リミックスが収録されていなかったのだが、その理由としてオリジナル・ミックスが完璧すぎてリミックスの必要なしとロバートが記していた。しかし改めてスティーヴン・ウイルソンのリミックスを聴いてみたら素晴らしくて発表したくなったに違いない。だが「レッド」は既にリリースされている。そこで「USA」ボックスにそれを加えて発売することにしたのだと思う。

    さて、16公演分のライブCD20枚のうち、自分が既にCDまたはDGMLiveにてダウンロード購入して既に聴いていたものは、「グレート・ディシーヴァー」に収録されていたディスク18,19のプロヴィデンス公演、ディスク16のNJアズベリー・パーク2005年ミックス、ディスク20のNYセントラル・パーク等である。20枚の内、これまで未発表だった音源は6枚だったが、自分はそれらを含め16枚は未聴だったことも今回購入に踏み切った大きな理由である。

    ライブ音源にはPA卓からカセットに録音した音源10公演分、客席で録音されたブート音源1公演分も含まれる。PA卓音源は冒頭や途中が切れているものがあり残念だが、これらはあくまでも記録用としてバンド側がPAエンジニアに依頼して録音しただけのものであり、そういう「事故」は頻繁に起こるものなので仕方のないところである。PAエンジニアにとって最優先事項はコンサート音響だから、開演直後はあれこれ忙しく、バンドに頼まれたカセットのボタンを押すのを忘れたり押せなかったり、またコンサート最中にテープを裏返したり、かけ換えそびれる事も多々あるからだ。

    いずれのライブも素晴らしいが、今回特に印象的だったのはディスク9の5曲目、Improv IIである。この時代のクリムゾンには珍しいソフト・マシーン風の即興演奏が新鮮だ。また全ディスクを聴いてみてあらためて感服したのは、ギタリストにとってはかなり難易度の高いFractureをほぼ毎晩セットリストに組み入れていたことだ。この曲をライブで演奏するには毎日の練習が欠かせず、さらに70年代のロック・コンサート会場でやるにはかなりの集中力が要求されたに違いないからだ。ロバート恐るべしである。

    そして「レッド」2013年ステレオ・リミックスも、オリジナル・ミックスを丁寧にマルチから再構築した違和感がないものだ。オリジナル・ステレオ・マスターよりも若いテープから起こしているので、当然ながら各楽器の輪郭もくっきりしつつ、あとからイコライジングやエンハンサーで高域を持ち上げたときに起こるようないやらしさも皆無であり、「レッド」を数百回は聴いてきた自分の耳にも自然に聞こえる。


    2012年の「太陽と戦慄」ボックス以来、アルバムが出来るまでのドキュメントとしての超拡大版はこれで2作目であるが、今後もこういった企画ができるのではないだろうか。最も現実的なのは「暗黒の世界」箱である。「ザ・ナイトウオッチ」で全貌が明らかにされたアムステルダム・コンセルトヘボウでのライブに加え、既に「グレート・デシーヴァー」で発表されたヨーロッパでのライブも含めれば充分可能なはずだ。強いて言えばさらに「アースバウンド」箱も可能だろうが、これはちょっと厳しいかもしれない。


    ブックレットには「レッド」収録時のトラックシートや


    ロバートが「レッド」を作曲したときの手書き五線メモも載っている


    これまでに買ったコレクターズ・クラブ通販CD、DGMLive!でダウンロード購入した音源もお払い箱か


    これがレッド箱


    USA単体にはボックスと同じDVDも付属


    JUGEMテーマ:progressive rock


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