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2013.06.25 Tuesday

ライブ三昧

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    この一週間で4本のライブに足を運んだ。ここ数年、こまめにライブに行くようにしてはいるものの、これは中々の快挙だ。


    ●6月18日(火):グレッグ・レイク@ミューズ大阪

    「ソング・オブ・ア・ライフタイム(生涯の歌)」ツアーということだったが、当初行くべきか躊躇した。というのも、調べてみるとバックバンドなしのソロ弾き語り、それもカラオケを用いてということだったのだ。それでも決心したのは、ELPはおろか、グレッグ・レイクを生で一度も見たことがなかったのが大きな理由である。昨今は自分にとってのロック・スターが突然亡くなっていく。彼に限ってそういうことはあるまいとタカをくくっていると後悔することがしばしばなのだ。しかも今回は小さなハコである。ということで行くことに決めた。

    会場に着くと、キング・クリムゾン「ムーンチャイルド」の後半インプロ部分がかかっていた。しかもエンドレスでリピート再生なのだ。「宮殿」はおそらくこれまでに数百回は聴いたと思うが、それでもこれだけ取り出して延々1時間20分、すなわち10回くらい連続で聴いたのはもちろん初めてのことだ。定刻を20分以上過ぎ、客電が落ちると何やら今風のラップ/ヒップ・ホップ系の音楽が流れた。このオッサン何を無理して・・・と思いきや、実は「21世紀の精神異常者」をサンプリングしたことで少し前、一部で話題になったカニエ・ウエストの曲だった。

    そして「宮殿」の楽曲、ELPの有名曲が次々にカラオケをバックに披露されていく。もちろん2曲だけ一切カラオケなしでやってくれたので、そちらの方が遥かに良かったのは言うまでもない。

    しかし、このライブのキモは曲間に挟まれるお喋りなのだ。実は彼は今、今年中に出版予定の自伝を執筆中らしく、その際に思い出した、曲にまつわる様々なエピソードの一部を披露するのだ。例えば、「クリムゾンは本当にヘンテコなバンドだった。マイケル・ジャイルズはピシッとスーツに髭の英国紳士風、マクドナルドは軍隊のバンド出身でロック・バンドは全くの初めてで、なんにもロック界のことを知らない、シンフィールドはサーカス一座で育った風変わりなヤツだった。」とか、「ELP初期に米国ツアーを行った時のこと、オフでプレスリーのショーをカジノへ見に行った。『ツァラトゥストラはかく語りき』が流れて幕が開くと後ろ向きのエルヴィスが立っているんだ。そして監獄ロックのイントロが始まりいよいよ歌になるという所で彼が振り向いたんだ。するとまわりの女性数名が気絶してしまった。」や、「ロバート・フリップとオレは同じギターの先生に習っていた。アンディ・サマーズもそうだったな。だからクリムゾンに呼ばれた時、ロバートが弾いていることは全て分かったよ。」といった調子である。

    もちろん、クリムゾンの名曲がオリジナルのあの声で歌われるのは格別だった。


    ●6月21日(金):フェルナンド・カブサッキ、サイコババ、Guitar Borchestra、UA@神戸Cafe Fish!

    今回はフェルナンドにとって、25日間に23本のギグというこれまでで最長最多の日本ツアーだったのだが、日程の都合がつかず自分は結局この一本だけ足を運んだ。会場はずいぶん前にガジェットで出たこともある、ガラス張りが印象的なメリケン・パーク内のお洒落な場所だ。4組の出演者トップが彼だった。この日はソロ・パフォーマンスということで、ループを駆使したインプロヴィゼーションが繰り広げられる。どんな場面でもそうだが、この日も彼は非常に安定した演奏を聴かせてくれた。イベントのため彼の持ち時間がわずか40分程度だったのが惜しまれる。終演後、彼と少し話したところ、「いざ音を出したら会場の響きのせいか、返ってきた音が最悪でテンションが上がらなかった。」とのことだったが、そんな悪条件をはね退ける程の良い内容だった。そしてアンコールの全員セッションは彼も本領発揮して素晴らしかった。当初UAのセクションにも入る予定だったらしいが、多忙でリハーサルが不可能だったため見送ったらしい。一緒にやっていればさぞ良かったに違いない。


    ●6月23日(日):キャメルチェアー@2ND Line

    期待の若手バンドが先頃新作CDを発売、自分はそのレコ発ツアー最終日に行ってきた。しかし驚いたことにライブから数週間前、このライブをもってバンド解散が発表されたのだ。

    実はこのバンドのギタリスト、ソングライター、シンガーである寺本尚平君は、彼の小学生時代から知っており、その後ロックに興味を持ち始めてギターをやるようになり、しばしば自分のアパートに訪ねてくるようになったのだった。それからしばらくして大阪芸大の特待生で入学したのだが、その推薦入試時に提出したオリジナルのインスト楽曲を聴かせてもらったところ、完全にノックアウトされてしまった。「この若さでこのマニアックさ、そしてオリジナリティーは一体何なのだ!」と衝撃を受けたのだった。それもそのはず、高校時代の彼はスティーヴ・ヴァイに影響を受けていたので、我が家を訪れる度にフランク・ザッパのCDを借りていったのだった。

    そして大学生になりバンドに入ったという話を聞いたが、実のところ当時はそれほど魅力を感じなかった。しかし、それから何年も経ち彼らの音源を聴いたところ、非常に完成度が高くヒネリも利いており、さらにシンセ的な音も全てギター・エフェクトのみでまかなうという気概にも惚れ込んでしまった。一聴するとノリのいいポップでファンキーなロック的楽曲だが、色んな仕掛け満載で唸らせられたのだった。元々自分は、自分と同じ世代またはそれ以上の世代が作る音楽にしか魅力を感じないのだが、彼らは数少ない例外のひとつだった、

    もちろんこの日のライブも素晴らしく、全てを出し切った感じで後腐れのないすがすがしい最後のギグだった。どういう事情で解散に至ったのかは知らないが、状況が許すならいつかまた再結成して欲しいと願う。


    ●6月24日(月):ヴァン・ヘイレン@大阪市中央体育館

    ライブ三昧の締めくくりはヴァン・ヘイレンである。数年前、デイヴ・リー・ロスが復帰しツアーを開始というニュースを聞いて以来、もし日本に来たら行くぞと決めていたので先行予約でチケットを手に入れた。しかしエディが一歩間違えたら死んでいたというショッキングな事件により来日が延期され、もしかしたらこのまま中止かと心配していたのだが無事来日した。

    コンサートはほぼ定刻に開演、2時間キッカリのアンコールなし、さらに写真撮影もOKという最近のロック・コンサートでは異例の内容だった。心配されたエディも全く問題なく、最高の演奏を聴かせてくれた。終盤ではお約束のギター・ソロ「暗闇の爆撃」〜「スパニッシュ・フライ」〜「大聖堂」〜「暗闇の爆撃」で観客の熱い視線を浴びていた。しかし今時、セットリストの最後から3番目に10分ものギターソロをやってのけて盛り下げないというのは彼くらいのものだろう。

    しかし、今回のコンサートでの最大の功労者は何と言っても復帰したデイヴ・リー・ロスである。昨年暮れごろか「日本にアパートを借りて滞在している説」が流れていたが、どうやら本当だったようだ。途中やたら日本語のMCを挟み、「ミンナ、イマ、ナニヲカンガエテイル?」と叫んだりするのだが、逆に何を言っているのかさっぱり聞き取れない方が多かった。英語でも意味不明な叫びが多いから、ここはあまり深く考えずに爆笑するべきところなのだろう。

    極めつけは曲中に突然、「…イシノウエニモ、サンネーン!」と叫んでいたことだ。ドリフのソウル早口言葉ならぬ、デイヴのロックで日本のことわざ連発か。


    JUGEMテーマ:LIVE! LIVE! LIVE!


    コメント
    御無沙汰しております。
    ヴァンヘイレン、いってたのね^^ 
    同じ日に行ってましたが○十年ぶりのライブということもあってなのか、座席位置が悪いのか。
    音、最悪でした;;
    でも、こう言っちゃ〜なんですが、今見とかないとね。
    ではまた、御体に気を付けてがんばってね〜 ^^/
    • うるうる
    • 2013.06.27 Thursday 15:16
    お!同じ日でしたか。
    自分の席はかなり後ろでしたが、音はあの会場にしては特に悪いというほどでもなかったです。

    ところで、この春シャンディ同窓会をやりましたが、うるうるはどうしてるんかな?という話をしていたところでした。
     湖サンはELPの頃から「あ、ココはオレのコーナーね」みたく弾き語り曲を入れてたし、寧ろこういうスタイルがユメだったんじゃないでしょうか?
     でもよくよく考えるとベーシストでもあったんですよね?
    • なざ美
    • 2013.06.29 Saturday 09:42
    なるほど、ELPライブ・アルバムでも必ずラッキー・マン、スティル・ユー・ターン・ミー・オン、セ・ラ・ヴィあたりは入ってますよね。そのラッキー・マンは当初ファースト・アルバム入れる予定ではなかったそうです。曲が足りず何かないかと言われ、子供の頃に作った曲があるんだ、とやってみたけどメンバーはあまり関心を示さなかったとのことです。
     セラヴィでアコーディオン弾いてるの、でも一応キースなんですよね‥「民衆のファンファーレ」でベースガンバッテくれたし協力すっか、みたいな?
     しかしキャメルチェアはもったいないですね‥以前、ダイジェストを紹介していただいたの聴いて「お!」と思ったのに‥天才は自分以外とうまくいかない?
    • なざ美
    • 2013.06.29 Saturday 11:28
    ラッキーマンでもシンセ弾いてくれてますしね。

    キャメルチェア解散後の彼にも注目です。
    • shinkuro
    • 2013.06.29 Saturday 19:12
     ラッキーマンは「石をとれ」に次ぐ名曲だけどファーストで「さぁ、ELPだ!」っていう空気には合わなかったんでしょうね=メンバー無関心(笑)
    • なざ美
    • 2013.06.30 Sunday 19:56
    「収録曲が足りなくて、子供の頃に作った曲をメンバーにも好意的に受け止められなかった。でも、いざアルバムがでたら最も人気を集めた楽曲の一つになった。そんなもんだ。」と、ちょっと誇らしげな湖さんでした。
    • shinkuro
    • 2013.07.01 Monday 06:33
     ちょっと誇らし気な湖サン(爆)‥目に浮かぶようです(^々^)
    • なざ美
    • 2013.07.01 Monday 11:12
    執筆中の『湖』自伝はそんな誇らしげなエピソード満載なんでしょうか。
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