2016.07.15 Friday
ローラ・ニーロ「イーライと13番目の懺悔」
音楽に夢中になっておよそ40年になる。これまでに聴いたアルバムは数千枚になるだろう。しかし、その中で何百回と繰り返し聴いたアルバムもある。また、別バージョンや、より良い音を求めて、何度も買い直したアルバムもある。
ローラ・ニーロの「イーライと13番目の懺悔」もそんなアルバムのひとつだ。
最初に知ったのは1987年、トッド・ラングレンが最も影響を受けたアルバムとインタビューで語っていたのを読んでのことだった。それからしばらくしてCD化された際に手に入れた。
オリジナル盤のリリースは1968年だが、自分がCDで初めて聴いた1990年でも充分斬新な内容だった。内容を言葉で表すのは難しいが、陳腐な言い方をすると、
ジャズ、ブルース、ソウル、ゴスペル、ポップに影響を受けた、ピアノ弾き語りのシンガー/ソング・ライターが作ったリズム・チェンジの多用と自身による多重コーラスを特徴とする楽曲に、チャーリー・カレロによる素晴らしいバンド・アレンジが施されたレコード
ということになるだろう。
それから徐々に他のアルバムもCD化され、そうして全アルバムを手に入れた。また、1994年には来日公演まで行われ、近鉄劇場とチキン・ジョージ2回の公演にも足を運んだ。
いずれも素晴らしい内容だが、セカンド・アルバムとなる本作の前では霞んでしまうくらいだ。
この度、オーディオ・フィデリティから、4.0サラウンド入りのハイブリッドSACDが発売された。アナログ4チャンネル盤は聴いたことがなかったので、すかさず予約して手に入れた。早速聴いてみたが、ステレオ・ミックスでは聞こえなかったバイオリンやホーンの音が聞こえたり、今まで気づかなかった深いエコーに驚かされる「ウーマンズ・ブルース」など、数百回聴いてきた耳にも新鮮だ。
考えてみると、このアルバムがリリースされてから自分が初めて聴くまでに22年、それからさらに26年が経ってしまった。そして自分は既に、49歳で亡くなった彼女の歳を超えてしまった。
死ぬまでにこんな傑作を創り上げてみたい。

今回のオーディオ・フィデリティ盤。お約束のスリップケース入り、通し番号入り。



こちらはアナログ盤。オビのように見えるのは

歌詞カードの一部を折り返している。

インナーバッグにはモット・ザ・フープル等が載っているので、当然初回盤ではなく1972年頃のプレス

2007年の日本盤紙ジャケCD
ローラ・ニーロの「イーライと13番目の懺悔」もそんなアルバムのひとつだ。
最初に知ったのは1987年、トッド・ラングレンが最も影響を受けたアルバムとインタビューで語っていたのを読んでのことだった。それからしばらくしてCD化された際に手に入れた。
オリジナル盤のリリースは1968年だが、自分がCDで初めて聴いた1990年でも充分斬新な内容だった。内容を言葉で表すのは難しいが、陳腐な言い方をすると、
ジャズ、ブルース、ソウル、ゴスペル、ポップに影響を受けた、ピアノ弾き語りのシンガー/ソング・ライターが作ったリズム・チェンジの多用と自身による多重コーラスを特徴とする楽曲に、チャーリー・カレロによる素晴らしいバンド・アレンジが施されたレコード
ということになるだろう。
それから徐々に他のアルバムもCD化され、そうして全アルバムを手に入れた。また、1994年には来日公演まで行われ、近鉄劇場とチキン・ジョージ2回の公演にも足を運んだ。
いずれも素晴らしい内容だが、セカンド・アルバムとなる本作の前では霞んでしまうくらいだ。
この度、オーディオ・フィデリティから、4.0サラウンド入りのハイブリッドSACDが発売された。アナログ4チャンネル盤は聴いたことがなかったので、すかさず予約して手に入れた。早速聴いてみたが、ステレオ・ミックスでは聞こえなかったバイオリンやホーンの音が聞こえたり、今まで気づかなかった深いエコーに驚かされる「ウーマンズ・ブルース」など、数百回聴いてきた耳にも新鮮だ。
考えてみると、このアルバムがリリースされてから自分が初めて聴くまでに22年、それからさらに26年が経ってしまった。そして自分は既に、49歳で亡くなった彼女の歳を超えてしまった。
死ぬまでにこんな傑作を創り上げてみたい。

今回のオーディオ・フィデリティ盤。お約束のスリップケース入り、通し番号入り。

こちらはアナログ盤。オビのように見えるのは

歌詞カードの一部を折り返している。

インナーバッグにはモット・ザ・フープル等が載っているので、当然初回盤ではなく1972年頃のプレス

2007年の日本盤紙ジャケCD
- コメント
- 私がこのアルバムに出会ったのは、実家にあった、ソニーの4チャンネルレコード、SQの試聴用ディスクの中に「イーライズ・カミン」が入っていました。他にはサンタナ、アル・クーパー、BS&Tなどが入っていましたが、専用針、復調機器などを持っていなかったので、4chとしては聴けていません。
当時の4chミックスはリスナーの周りを音像がグルグル廻ったりするこけ脅しで、仕上がりからすると現在のSACDの方が上でしょう。
こういった盤を、長岡鉄男のマトリックス・スピーカーで聴いてみたいです。
-
- Log
- 2016.07.15 Friday 19:50
- Logさん
そんなサンプラー盤があったんですね!貴重です。
今回のSACDは、当時の4チャンネル用にミックスされたマスター・テープから作られているようです。グルグル回るギミックはありませんでした。ボーカルはセンター前方、ベースとドラムは左後方、ギターは右前方、ピアノは左前方、ストリングスは右後方といった定位が多いです。 -
- Shinkuro
- 2016.07.15 Friday 20:33
- クリムゾンのライブ盤が遂に9/2に出ます。3CD(イギリス、カナダ、高松)+高松の全長版Blu-rayのセット、または3CD+Blu-ray+2DVD(高松)のセット。
まだBlu-rayプレーヤーは持っていませんが、多分同時購入するでしょう?
-
- Log
- 2016.07.22 Friday 21:15
- Logさん
日本先行発売ということで、今から本当に楽しみですね。スタジオ録音のように、歓声を消した音源も収録というのが、また興味深いところでもあります。 -
- Shinkuro
- 2016.07.22 Friday 21:25
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